最近のトレンド!?モバイルファーストデザインについての解説と事例
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こんにちは、Webデザイナーの 夢拓(MUHIRO)です。
近年、Webデザインの世界では「モバイルファースト」が注目をされています。
その中でもPCもモバイルに特化したデザイン「モバイルファーストデザイン」や「モバイル特化サイト」を有名な企業を使っています。
例えば、サントリー「ほろよい」や丸亀製麺の特設ページなどがモバイルファーストデザインです。デザインもアニメーションもとても秀逸です!
上:ほろよい | サントリー https://www.suntory.co.jp/rtd/horoyoi/
下:丸亀製麺 | シェイクうどん https://jp.marugame.com/menu/marugameshakeudon/
多くのユーザーがPCよりもスマホでアクセスするようになり、その結果、Webサイトはまずスマホ向けに最適化されるべきだと言う考えが広まりました。
モバイルファーストデザインは、この考えに基づいて、最初にスマホ画面のサイズや操作性に合わせて設計をしていき、その後、PC画面向けに展開をしていく手法になります。
最近では、モバイルファーストデザインをスマホだけでなくPCサイトに取り入れることが増えてきています。
この記事では、なぜPCサイトでもモバイルファーストデザインが流行っているのか、その背景や具体的事例について解説していきます。
この記事はこんな方におすすめ!
- 最近PCサイトでもスマホサイトみたいなデザインが多いぞ?と感じた方
- Webサイトのデザインについて深く知りたい方
この記事を読んで、モバイルファーストデザインがなぜ最近のトレンドになっている理解していいただき、Web作成時のインスピレーションになれば嬉しいです。
それでは、どうぞ!
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モバイルファーストデザイン(モバイル特化型サイト)とは?
モバイルファーストデザイン(モバイル特化型サイト)とは、その名の通り、モバイルデバイスを最初に考慮したWebデザイン手法です。
これは、スマホやタブレットなどモバイルデバイスの画面サイズやインターフェースに最適化したデザインを優先し、その後にデスクトップ向けのデザインに展開していきます。
モバイルファーストデザインが使われ始めた背景
モバイルファーストデザインが注目されるようになったのは、モバイルデバイスからのWebサイトへのアクセスが増加したことがあります。
例えば、Statista(統計データや市場調査レポートを提供するプラットフォーム)によると、2023年時点でインターネットユーザーの約60%がモバイルデバイスを使用しており、今後も増加すると予想されています。
また、2018年にGoogleは「モバイルファーストインデックス(MFI)」を導入しました。これにより、検索エンジンの評価において、モバイル版サイトの品質がデスクトップ版サイトよりも優先的に考慮されるようになりました。
簡単に言うと、「GoogleのクローラーはPC向けサイトよりスマホ向けサイトを優先的に巡回してインデックスをして、ランキングに反映させるよ」と言うことです。
※デスクトップ版サイトが評価されないわけではありません。
このように、モバイルユーザーの増加と検索エンジンの変化が相まって、モバイルファーストデザインが広まっていきました。
モバイルファーストデザインの重要性
- ユーザーエクスペリエンスの向上
- パフォーマンスの最適化
- SEO(検索エンジン最適化)への影響
主に上記の3点がモバイルファーストデザインをするメリットになります。
ひとつずつ解説をしていきます。
ユーザーエクスペリエンスの向上
モバイルファーストデザインの最大の利点は、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上です。
モバイルデバイスでは画面が小さいため、情報が過剰に詰め込まれたデザインや複雑なインターフェースは使いにくくなります。
モバイルファーストでは、情報をシンプルかつ直感的に整理し、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできるように設計します。
この結果、ユーザーの満足度が高まり、サイトの滞在時間やコンバージョン率の向上が期待できます。
パフォーマンスの最適化
モバイルデバイスは、デスクトップに比べて処理能力やインターネット接続速度が制限されていることが多いため、パフォーマンスの最適化が不可欠です。
モバイルファーストデザインを採用することで、最初から軽量で高速なウェブサイトを設計でき、ページの読み込み速度が向上します。
Googleの調査によれば、ページ読み込み時間が1秒から3秒に増えると、直帰率が32%上昇するとのデータもあります。
SEO(検索エンジン最適化)への影響
Googleの「モバイルファーストインデックス(MFI)」導入により、モバイル向けに最適化されたWebサイトはSEOにおいて有利になります。
検索結果の順位は、Webサイトへのトラフィックに大きな影響を与えるため、モバイルファーストデザインを採用することで、自然検索からのユーザー数を増やすことができます。
モバイルファーストデザインを採用してPCデザインも同一するメリット
通常、PCとモバイルデバイスでは、それぞれのデバイス(画面サイズ)に適したレイアウトやデザインが求められ、デザイン制作や実装にかかる時間とコストがかかってきます。
PCでのデザイン追求をすれば、それだけCSSメディアクエリやユーザーエージェントを取得しての調整が発生します。
モバイルファーストデザインを採用することで、PCとモバイルデバイスのデザインを同一にすることできれば、レスポンシブデザインに比べて開発コストを削減することができます。
開発コストの削減ができる可能性がある
レスポンシブデザインの開発には通常数週間から数ヶ月を必要になりますが、モバイルファーストデザインの採用により、これを数週間以内に抑えることが可能です。
コーダーとしての肌感では、40〜60%ほど削減でき、開発期間も大幅に短縮できる可能性があります。
企業側のチェックの負担を軽減できる可能性がある
モバイルファーストデザインを採用して、デザインを同一することで、企業側のデザインチェックの負担も軽減されます。
通常、PCとモバイルデバイスのデザイン、および、コーディングの2パターンをページ数分しなければなりません。
デザインの一貫性を保つことで、チェックのリソースとレビューや修正依頼の回数を減少させることができ、企業側の負担軽減にもつながります。
すべてのサイトがモバイルファーストデザインに適しているとは限らない
ただし、すべてのサイトでモバイルファーストデザインが最適とは限りません。
業種やターゲットユーザー、流入元などによって、最も効果的なデザインは異なるため、それぞれのサイトに合わせたデザイン戦略を選ぶことが重要です。
モバイルファーストデザインを採用するには調査と分析が必要不可欠
さらに、そのためには、実装前のターゲットユーザーの行動パターンや使用デバイスの分析が不可欠であり、重要になります。
しかし、実装前に調査した情報は無駄にならず新なるクリエィティブにつながる可能性があります。
モバイルファーストデザインの実装ために
コンテンツの優先順位付け
モバイルファーストデザインでは、限られた画面スペースを最大限に活用するために、、コンテンツの優先順位を明確に設定することが重要です。
重要(緊急)な情報や機能を画面の上部に配置し、ユーザーがスクロールせずにすぐにアクセスできるようにします。また、冗長な要素や複雑なデザインは削減し、シンプルでわかりやすいインターフェースを設計・実装することが求められます。
レスポンシブデザインの活用
モバイルファーストデザインは、レスポンシブデザインの技術が不可欠です。
レスポンシブデザインとは、デバイスの画面サイズに応じてレイアウトやコンテンツの表示方法を柔軟に変化させる手法です。これにより、モバイルデバイスからデスクトップまで、あらゆるデバイスで一貫したユーザー体験とデザインを実装することができます。
一般的にCSSメディアクエリを使用して異なる画面サイズに対応するスタイルを定義します。
タッチ操作の最適化
モバイルデバイスでは、ユーザーは主にタッチ操作でインターフェースを操作します。したがって、ボタンやリンクなどのタッチ(クリック)可能な要素は十分なサイズとスペースを確保し、誤操作を防ぐことが重要です。
また、ホバー(マウスオーバー)に依存するインターフェースはモバイルでは機能しないため、タップやスワイプなどのタッチジェスチャーを活用した設計を心がけます。
もし、ホバーを採用した場合、CSSメディアクエリ、もしくは、ユーザーエージェントでモバイルデバイス判定を取得して処理をを追加する管理が必要になります。
画像とメディアの最適化
画像や動画などのメディアコンテンツは、モバイルデバイスでの表示速度に大きな影響を与えるため、適切に最適化することが重要です。具体的には、画像のサイズを適切にリサイズし、必要に応じてWebP形式などの圧縮率の高いフォーマットを使用します。
また、レスポンシブイメージ(srcset属性など)を活用して、デバイスに最適化された画像を表示することも効果的です。
モバイルファーストデザインを採用するための調査と準備
モバイルファーストデザインを成功させるためには、以下のステップを踏むこをおすすめします。
ユーザーリサーチの実施
モバイルファーストデザインを採用する際には、ターゲットユーザーの行動パターンや使用デバイスの分析が不可欠です。Google Analyticsなどのツールを使用して、モバイルデバイスからのアクセス比率やユーザーが最も使用する機能を把握することが重要です。
プロトタイプとユーザビリティテスト
ユーザーリサーチの結果をもとに、モバイル向けのプロトタイプを作成し、実際のユーザーにテストしてもらいましょう。ユーザビリティテストを通じて、ユーザーがどのようにサイトを操作するかを観察し、改善点を洗い出します。
これにより、ユーザーにとって直感的で使いやすいデザインを実現することができ、結果(コンバージョン)につながりやすくなります。
継続的な改善
Webサイトの公開後したら終わりではありません。
継続的な分析とユーザーからのフィードバックをもとに、デザインやコンテンツをアップデートし続けることが重要です。技術の進歩やトレンドの変化に応じて、デザインを適宜見直し、最新の状態を維持することが求められます。
まとめ
いかでしたでしょうか?
今回の記事では、モバイルファーストデザインについて解説をしました。
今回の記事のまとめ
- モバイルファーストデザインとは、モバイルデバイスでのインターネットアクセスが多くなったために採用されることが多くなった
- モバイルファーストデザインは、Googleのモバイルファーストインデックスの導入により、ユーザーエクスペリエンスとSEOの両方で有利になる
- モバイルファーストデザインを実装するには調査と準備が必要不可欠
モバイルファーストデザインのトレンドは、単なるデザイン性だけでなく、開発効率化やユーザーエクスペリエンスの向上、SEOの最適化につながります。
もし採用する機会がありましたら、この記事を参考に魅力的なWebサイトを作ってください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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