Shopify Liquidを使ったメタフィールド・メタオブジェクトのリッチテキストの出力方法を解説
Published: Updated:

こんにちは、Webデザイナーの 夢拓(MUHIRO)です。
Shopifyでは、製品ページやコレクション、カスタムページなどに柔軟な情報を追加するために「メタフィールド」や「メタオブジェクト」が活用されています。
特に、テキストだけでなく見出しや改行、リンクなどを含んだリッチテキストを扱いたい場合には、構造化されたJSON形式で保存されるリッチテキストフィールドの出力方法を正しく理解する必要があります。
この記事では、Shopifyテーマ上でリッチテキストのメタフィールドやメタオブジェクトをHTMLとして正しく表示させる方法について、Liquidでの書き方や注意点を交えて詳しく解説します。
この記事はこんな方におすすめ!
- ShopifyのLiquidで作業をする方
- Shopifyカスタマイズ中級者以上の方
この記事を読んで、このShopifyのLiquidの〇〇の実践的なテクニックを学んで最適なShopifyストアを制作いただけるようになります!
それでは、どうぞ!
Index
[ CloseOpen ]
メタフィールドとメタオブジェクトの基本概念
メタフィールドとは?
Shopifyで商品やページに追加情報を関連付けるための機能です。
これにより、標準フィールド以外のカスタムデータを柔軟に追加できます。
メタフィールドはテキストや数値、画像など様々なデータ型に対応しており、動的にコンテンツを表示することが可能です。管理画面から簡単に設定できるため、技術的な知識がなくても利用できます。
また、Shopify APIを通じてアプリ開発者も活用できるため、ストアの機能を大幅に拡張することができます。
メタオブジェクトとは?
2023年1月にアーリーアクセスされたShopifyの機能です。
メタオブジェクトは、カスタムデータを構造化して保存・管理するための機能です。
製品、コレクション、顧客など、様々なリソースに関連付けて追加情報を保存できます。メタオブジェクトは、フィールドと呼ばれる複数の属性で構成され、テキスト、画像、日付など様々なデータ型をサポートしています。
管理画面から簡単に作成・編集でき、オンラインストアのテーマやAPIを通じてアクセスできます。
これにより、製品仕様、サイズ表、FAQなど、構造化されたカスタムコンテンツを柔軟に作成し、ストアフロントに表示することが可能になります。
メタフィールドとメタオブジェクトの出力方法
そのままリッチエディタを出力すると

そのまま出力するとJSON形式で出力されてしまいます。
これをHTMLとして出力するための処理を解説していきます!
リッチテキストをHTMに変換するための処理
まず、snippets(スニペット)にファイルを作成します。
スニペットについてわからない方は以下の記事の一読をおすすめします。
metaobject_richtext_inline.liquidを作成
「/snippets/metaobject_richtext_inline.liquid」を作成します。
Liquid
{%- assign result = richtext['value'] -%} {%- if richtext['italic'] -%}{%- assign result = '' | append: result | append: '' -%}{%- endif -%} {%- if richtext['bold'] -%}{%- assign result = '' | append: result | append: '' -%}{%- endif -%} {{- result -}}
metaobject_richtext_link.liquidを作成
「/snippets/metaobject_richtext_link.liquid」を作成します。
Liquid
{%- assign result = blank -%} {%- assign link_url = richtext['url'] -%} {%- assign title_attribute = blank -%} {%- unless richtext['title'] == blank -%}{%- assign title_attribute = ' title="' | append: richtext['title'] | append: '"' -%}{%- endunless -%} {%- assign target = blank -%} {%- if richtext['target'] == '_blank' -%}{%- assign target = ' target="_blank"' -%}{%- endif -%} {%- assign temp_text_inner = blank -%} {%- for children_item in richtext.children -%} {%- capture temp_text_link -%}{% render 'metaobject_richtext_inline' , richtext: children_item %}{%- endcapture -%} {%- assign temp_text_inner = temp_text_inner | append: temp_text_link -%} {%- endfor -%} {%- assign result = '<a href="' | append: link_url | append: '"' | append: title_attribute | append: target | append: '>' | append: temp_text_inner | append: '</a>' -%} {{- result -}}
metaobject_richtext.liquidを作成
「/snippets/metaobject_richtext.liquid」を作成します。
Liquid
{%- assign result = blank -%} {%- for property in text.children -%} {%- assign temp_text = blank -%} {%- assign type = property.type -%} {%- assign elm = property.children -%} {%- assign type = property.type -%} {%- capture temp_text -%} {%- if type == 'heading' -%} {%- assign wrp_tags = property.level -%} <h{{ wrp_tags }}> {%- for elm_items in elm -%} {%- if elm_items.type == 'text' -%} {%- render 'metaobject_richtext_inline' , richtext: elm_items -%} {%- elsif elm_items.type == 'link' -%} {%- render 'metaobject_richtext_link' , richtext: elm_items -%} {%- endif -%} {%- endfor -%} </h{{ wrp_tags }}> {%- comment -%} H1~h6 {%- endcomment -%} {%- elsif type == 'paragraph' -%} <p> {%- for elm_items in elm -%} {%- if elm_items.type == 'text' -%} {%- render 'metaobject_richtext_inline' , richtext: elm_items -%} {%- elsif elm_items.type == 'link' -%} {%- render 'metaobject_richtext_link' , richtext: elm_items -%} {%- endif -%} {%- endfor -%} </p> {%- comment -%} P {%- endcomment -%} {%- elsif type == 'list' -%} {%- assign wrp_tags = 'ul' -%} {%- if property.listType == 'ordered' -%}{%- assign wrp_tags = 'ol' -%}{%- endif -%} <{{ wrp_tags }}> {%- for elm_items in elm -%} {%- assign elm_items_children = elm_items.children -%} <li> {%- for children_items in elm_items_children -%} {%- if children_items.type == 'text' -%} {%- render 'metaobject_richtext_inline' , richtext: children_items -%} {%- elsif children_items.type == 'link' -%} {%- render 'metaobject_richtext_link' , richtext: children_items -%} {%- endif -%} {%- endfor -%} </li> {%- endfor -%} </{{ wrp_tags }}> {%- endif -%} {%- endcapture -%} {%- assign result = result | append: temp_text -%} {%- endfor -%} {{- result | newline_to_br -}}
処理の準備ができたら出力します。
Liquid
{%- render 'metaobject_richtext' , text: 「メタフィールド、メタオブジェクトのリッチテキスト」.value -%}
valueプロパティを使用する前は、JSONエンコードされた配列として保存されています。 valueプロパティを使用した場合、Liquidで直接使用可能な文字列の配列に変換されます。これによりfor文で反復処理を行うことができるようになります。
まとめ
いかでしたでしょうか?
今回の記事では、メタフィールド、メタオブジェクトのリッチテキストの出力方法の解説をしました。
今回のポイントをまとめますと、次のとおりです。
今回の記事のまとめ
- リッチテキストを出力する際はHTMLに変換する処理が必要です。
今回の記事はShopifyカスタマイズを行う中級者向けの記事になります。
こちらを活用することでLiquidの構築がスムーズに行えるようになります。
今後のストア開発では、これらの機能を積極的に取り入れ、顧客体験の向上とビジネスの成長につなげていくことをおすすめします。
関連記事 Related articles
-
Published:
Updated:Shopify Liquidを使ったメタフィールド・メタオブジェクトの値(フィールドの値)の出力方法を解説!
Shopifyでオンラインストアを構築する際、「メタフィールド」と「メタオブジェクト」機能を活用することで、標準フィールド以外にカスタムフィールドを追加し、より詳細な情報を管理・表示できます。しかし、これらの値をテーマに正しく表示させるには、Liquidテンプレート言語の知識とメタフィールド・メタオブジェクトの構造理解が必要です。 本記事では、メタフィールドとメタオブジェクトの基本概念を解説し、Shopifyテーマでの出力方法を具体的に説明します。単一の値の出力から、リスト形式データの扱い方、複雑な構造を持つメタオブジェクトデータの出力方法まで、実践的なコード例を交えて紹介します。これにより、より柔軟で情報豊かなオンラインストアの構
-
Published:
Updated:【Shopify】Liquidの snippets(スニペット) の使い方を解説!活用して開発効率やメンテナンス性を向上!
Shopifyのテーマ開発におして、snippets(スニペット)は非常に欠かせない機能です。 スニペットを使用することでコードの再利用性を高め、開発効率やメンテナンス性をを大幅に向上させることができます!この記事では、Liquidのsnippets(スニペット)の使い方を詳しく解説します。 この記事を読んで、このShopifyのLiquidのsnippets(スニペット)の実践的なテクニックを学んで最適なShopifyストアを制作いただけるようになります!
最後までお読みいただきありがとうございました!
免責事項
- 当ブログでは、執筆者の経験に基づいた技術情報や知識を提供していますが、その正確性や普遍性を保証するものではありません。情報は執筆時点のものであり、技術の進展により古くなる可能性があります。これらの情報を利用する際は、自己責任で行ってください。必要に応じて専門家の助言を求めることをお勧めします。
- 当ブログで提供するプログラムコードは、執筆者の最善の知識に基づいていますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。コードの利用や実行により生じた損害や問題については、一切の責任を負いかねます。コードの使用は、自己責任で行ってください。
- 当サイトで使用しているスクリーンショット画像について、著作権はサイトの権利者に帰属します。掲載に不都合がある場合、お手数ですがお問い合わせフォームよりご連絡ください。
- 当サイトからリンクよって他のサイトに移動された場合、移動先サイトで提供される情報、サービス等について一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
- 当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。