構造化データと構造化マークアップの違いとは?SEOへの効果と導入のポイントを解説
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こんにちは、Webデザイナーの 夢拓(MUHIRO)です。
「構造化データ」と「構造化マークアップ」、Webに関わる方なら一度は耳にしたことがある用語かと思います。
SEO対策を進めていく中で、Googleの検索結果に表示される「リッチリザルト(レビューやFAQなど)」に興味を持ち、実現するために調べていると、この2つの言葉に出会うことが多くあります。
しかし、それぞれの言葉の意味や役割の違いについては、意外と曖昧なままの人も多いのではないでしょうか。「なんとなく似てるけど、結局どっちを使えばいいの?」という疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、WebサイトのSEOに関心のあるWeb担当者やWebデザイナー、コンテンツ制作者向けに、「構造化データと構造化マークアップの明確な違い」、「SEOとの関係性と、どんな効果が期待できるのか」、「実際にどう導入すればいいのか」といった内容をわかりやすく解説します。
この記事はこんな方におすすめ!
- 構造化データと構造化マークアップの違いがわからない方
- 自分のサイトをSEO的に強化したいと考えている方
- リッチリザルトを表示させたいと考えているWeb担当者
- HTMLは少し触れるけど、検索エンジンとの関係まではよく知らない方
- コードの実装方法や導入手順をシンプルに知りたい方
この記事を読んで、構造化データ・構造化マークアップの実践的なテクニックを使用して最適・高度な・柔軟なWebサイトを制作いただけるようになります!
それでは、どうぞ!
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構造化データ・構造化マークアップとは何か?
まず、用語の違いについて理解するために、それぞれの基本的な意味から押さえておきましょう。
構造化データとは?
構造化データとは、検索エンジンにコンテンツの意味を明示的に伝えるためのデータ構造です。
Web上で使われる構造化データは、主に「JSON-LD」「microdata」「RDFa」などの形式で記述され、Schema.orgという共通ルールに基づいて構造を定義します。
たとえば、レシピの記事に「料理名・調理時間・材料・作り方」などの情報が含まれている場合、それらを構造化データとして明示的にマークアップすることで、Googleがその内容を正しく認識し、リッチリザルトとして表示できるようになります。
たとえば、レシピの記事に「料理名・調理時間・材料・作り方」などの情報が含まれている場合、それらを構造化データとして明示的にマークアップすることで、Googleがその内容を正しく認識し、リッチリザルトとして表示できるようになります。
構造化マークアップとは?
構造化マークアップとは、検索エンジンに内容を正確に伝えるために、HTMLに直接記述する特定のデータ構造です。
特に microdata や RDFa といった記述形式は、HTMLタグの属性として構造化データを直接埋め込む方法です。
HTML
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このようにHTMLタグに itemscope や itemprop などの属性を追加し、ページ内の情報に「意味」を与えていく作業こそが構造化マークアップです。
なお、JSON-LDはHTMLとは別に <script> タグ内に記述する形式であり、「構造化マークアップ」とは若干概念が異なります。
構造化データと構造化マークアップの違いを比較
以下の表に、両者の違いをまとめます。
項目 | 構造化データ | 構造化マークアップ |
---|---|---|
意味 | 意味情報をもったデータそのもの | データをHTMLに埋め込む記述方法 |
主な形式 | JSON-LD, microdata, RDFa | microdata, RDFa |
Google推奨 | JSON-LD形式 | 一部サポート(主にmicrodata) |
記述場所 | <script>タグなど | HTMLタグ内 |
つまり、構造化データ = 情報そのもの、
構造化マークアップ = その情報をどうHTMLに埋め込むかという記述方法のことなのです。
構造化データを使うとどんなSEO効果があるの?
検索結果にリッチリザルトが表示されやすくなる
構造化データを正しく実装することで、Googleがコンテンツの情報を正しく認識し、検索結果に目立つ表示(リッチリザルト)をしてくれる可能性が高まります。
これにより、クリック率(CTR)の向上が期待できます。
実際、Googleは「リッチリザルトの表示に構造化データが重要な役割を果たす」と公式にも述べています。
リッチリザルトの表示対象になる要素
Google検索では、構造化データを正しく実装しているページに対して、「リッチリザルト」と呼ばれる拡張表示が可能になります。
以下のような要素です。
- 商品の価格・在庫状況・レビュー
- レシピの調理時間やカロリー
- よくある質問(FAQ)の展開形式
- パンくずリストの明示表示
- イベントの日程や場所
サイトの信頼性・専門性が伝わりやすくなる
検索ユーザーにとって、リッチな検索結果を出しているページは信頼感や専門性があるように映ります
これはE-E-A-T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness)の観点からも、SEOにおいてプラスに働きます。
インデックスの精度が向上する可能性
構造化データはクローラーがページを効率よく理解・分類するのに役立つため、インデックス登録の正確さやスピードの向上にも寄与します。
また、Googleは「構造化データの導入自体がランキングの直接的な要因ではない」としていますが、リッチリザルトの表示→CTRの向上→評価の向上といった間接的な効果は非常に大きいとされています。
JSON-LDの基本的な実装例
構造化データの中で最も推奨される「JSON-LD」を使った例を紹介します。
JavaScript
<script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org", "@type": "Article", "headline": "構造化データと構造化マークアップの違いとは?", "author": { "@type": "Person", "name": "夢拓(MUHIRO)" }, "datePublished": "2025-04-10" } </script>
このように、HTMLに直接内容を混在させず、<script>タグの中で独立して記述するのがJSON-LDの特徴です。
SEOにも優しく、CMS(WordPress、Shopifyなど)でも導入しやすいため、現在はこの形式が主流です。
構造化データのチェック方法とおすすめツール
実装した構造化データが正しく認識されているかを確認するには、以下のツールを使うのが便利です。
- リッチリザルト テストGoogle公式ツール。リッチリザルト表示対象かどうか確認できます。
- Schema Markup Validator構造化データが正しく記述されているかどうかチェックできます。
実装時の注意点とよくある誤解
「構造化データを入れれば必ずリッチリザルトになる」は誤解
構造化データは「表示対象として考慮される」だけであり、表示されるかどうかはGoogle側の判断です。
ページの品質や信頼性、他の競合ページとの相対評価も関係します。
不正確なマークアップはペナルティの対象になる可能性も
たとえば存在しないレビューや誤った価格情報を構造化データでマークアップすると、ガイドライン違反としてGoogleの手動対策(ペナルティ)対象になることもあります。
構造化データを使う際は、必ず正確かつ信頼できる情報を記述しましょう。
構造化データとマークアップは併用可能?
構造化データとセマンティックなHTML(マークアップ)は併用可能であり、むしろベストプラクティスです。
HTML構造を整え、見出しタグやパンくずリスト、<article>タグなどを適切に用いた上で、構造化データを追加すると、検索エンジンへの情報伝達がより強固になります。
セマンティックマークアップとは?HTMLで意味を持たせるタグ設計
構造化マークアップで混同しやすいのが「セマンティックマークアップ(Semantic Markup)」です。
これは、HTML5で導入された意味を持つタグ(セマンティックタグ)を用いて、文書の構造や意味を明示するための記述方法です。
代表的なセマンティックタグ
- <header>ページや記事のヘッダー
- <nav>ナビゲーション領域
- <article>独立した記事ブロック
- <section>ページ内のセクション
- <time>時間の明示
- <h1>〜<h6>見出し構造
これらを適切に使うことで、検索エンジンやスクリーンリーダーがページ構造を正しく理解しやすくなります。
この記事に関連するよくあるご質問
-
Qセマンティック(semantic)とは?
-
A
「意味」や「意味論」、「語義」などを意味。
Webサイトの構造や要素に意味を持たせる方法です。
単に見た目を整えるだけでなく、コンテンツの本質的な意味や役割を明確にすることを指します。例えば、見出しや段落、ナビゲーションなどに適切なHTMLタグを使用することで、検索エンジンやスクリーンリーダーがウェブページの構造をより正確に理解できるようになります。
これにより、Webサイトのアクセシビリティが向上し、SEO対策にも効果的です。
セマンティックなアプローチは、単なる見た目の装飾ではなく、情報の意味と構造を重視するWeb制作の重要な考え方なのです。
まとめ
いかでしたでしょうか?
今回の記事では、「構造化データ」と「構造化マークアップ」の違いや役割、そしてSEOにおける効果と導入ポイントについて解説しました。
今回のポイントをまとめますと、次のとおりです。
今回の記事のまとめ
- 構造化データは検索エンジン向けの意味情報を含んだデータ
- 構造化マークアップは、そのデータをHTMLに埋め込むための記述方法(microdataなど)
- 現在はJSON-LD形式が主流で、SEOではリッチリザルト表示に大きく関与
- 不正確なマークアップはSEOに悪影響を与えることもあるため注意
- Googleの公式ツールを使って確認・最適化を行うのが重要
他にも SEO対策 に関する 技術 や実用テクニックを随時発信しています。 「役に立った」と思っていただけた方は、ぜひブックマークやSNSでのシェアをお願いいたします!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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